「働く」から「持つ」へ UBCって、どういうこと?

トッティー
トッティー
今日ね、「UBC(ユニバーサル・ベーシック・キャピタル)」について書かれた記事を読んだんだ。

AI時代には「働いて稼ぐ」だけではなく、「資本を持つ」ことが大切になる、という話だった。

面白そうだとは思ったんだけど、正直、一度読んだだけではよく分からなかったよ。
チャッピー
「ユニバーサル・ベーシック・キャピタル」なんて、名前からして難しそうだものね。

でも、考え方そのものはそれほど複雑ではないよ。分からなかったところを、一つずつ見ていこうか。
チャッピー
トッティー
トッティー
まず、UBCって何なの?

UBI、つまりベーシックインカムとは違うのかな。
チャッピー
似ているけれど、配るものが違うんだ。

UBIは、政府が国民へ定期的に「現金」を配る考え方。

それに対してUBCは、株式や投資信託のような「資本」を、より多くの人が持てるようにしようという考え方だよ。
チャッピー
トッティー
トッティー
現金をもらうのではなくて、株を持つってこと?
チャッピー
そう。すごく簡単に言えば、そういうこと。

現金は使えば減っていくけれど、株式などの資産は、企業や経済が成長すれば価値が増える可能性があるよね。配当を受け取れる場合もある。

つまりUBCは、みんなをお金の「受け取り手」にするだけではなく、経済成長に参加する「持ち主」にもしていこう、という発想なんだ。
チャッピー
トッティー
トッティー
なるほど。

でも、どうして今、その考え方が出てきたんだろう。やっぱりAIと関係があるの?
チャッピー
大いに関係があるよ。

AIが進化すると、これまで人がしていた仕事の一部を、AIができるようになる。

事務作業や問い合わせ対応だけではなく、文章、デザイン、プログラミングなども、すでにAIが手伝い始めているよね。
チャッピー
トッティー
トッティー
僕もチャッピーと一緒にブログを書いているから、そこは実感しているよ。

今まで一人で何時間も考えていたことが、ずいぶん早くできるようになった。
チャッピー
それがAIによる生産性の向上だね。

ただ、同じ仕事を少ない人数でできるようになれば、社会全体では、人の仕事や賃金が減る可能性もある。

その一方で、AIを開発する企業や、AIに必要なデータ、半導体、計算設備などを持つ企業は、大きな利益を得るかもしれない。
チャッピー
トッティー
トッティー
ということは、AIによって社会全体は豊かになっても、その利益はAIを持っている企業や、その会社の株主に集まってしまうかもしれないということ?
チャッピー
そう。それが大きな問題なんだ。

AIがたくさんの価値を生み出しても、多くの人が仕事と収入を失い、一部の株主だけが豊かになるなら、社会全体が豊かになったとは言いにくいよね。

そこで、「AIが生み出す富を分けるなら、後から現金を配るだけでなく、最初から多くの人が資本を持てるようにしてはどうか」という考えが出てくるんだ。
チャッピー
トッティー
トッティー
ここで「働く」から「持つ」へ、という話につながるのか。

働かなくていいという意味ではなく、働いて得る収入だけに頼らず、資本が生み出す利益も受け取れるようにするんだね。
チャッピー
その理解で合っているよ。

働く人と資本を持つ人が完全に分かれていると、AI時代には格差がさらに広がるかもしれない。

だったら、働く人も少しずつ資本を持ち、技術や企業の成長に参加できるようにしよう、ということだね。
チャッピー
トッティー
トッティー
記事には「トランプ・アカウント」という制度も出てきたよ。

あれもUBCなの?
チャッピー
UBCをそのまま実現した制度というより、UBCにつながる考え方の一例として見ると分かりやすいよ。

対象となる子どものために投資口座をつくり、政府の拠出を元手にして、家族や企業なども資金を追加できるようにする仕組みなんだ。

そのお金を長く運用して、子どもが大人になったときの資産形成につなげていく。
チャッピー
トッティー
トッティー
子どもにお金をあげて使ってもらうのではなく、大人になるまで「資産として育てる」わけか。
チャッピー
そうだね。

生まれた家庭によって、資産形成のスタート地点は大きく違う。

その差を少しでも小さくして、より多くの子どもに「資本を持つ側」へ参加する機会をつくろう、という点が特徴なんだ。
チャッピー
トッティー
トッティー
でも少し不思議だね。

みんなに資産を持たせるなんて、どちらかといえば左派的な再分配の話に聞こえる。それなのに、トランプ大統領の名前がついた制度が出てくるんだね。
チャッピー
そこが、この議論の面白いところなんだ。

左派は、「AIや企業が生み出す富が、一部の資本家だけに集中するのを防ぎたい」と考える。

一方、右派は、「政府が給付を続けるより、一人ひとりが財産を持ち、市場経済に参加できるようにしたい」と考える。

出発点は違っても、「一部の人だけでなく、多くの人が資本を持つべきではないか」というところで、両者の考えが重なるんだよ。
チャッピー
トッティー
トッティー
具体的には、どんな人たちが関心を持っているの?
チャッピー
記事では、左派のバーニー・サンダース氏やアレクサンドリア・オカシオ=コルテス氏、保守派のスティーブ・バノン氏やヴィヴェック・ラマスワミ氏など、立場の異なる人たちの議論が取り上げられていたね。

OpenAIのCEO、サム・アルトマン氏も、AIが生み出す富を社会へ広く還元する方法について、以前から提案している。

ただし、全員が同じUBC制度に賛成している、という意味ではないよ。財源や政府の役割、資産の配り方については、それぞれ考えが違う。

共通しているのは、「AIによって仕事と富のあり方が大きく変わる」という問題意識なんだ。
チャッピー
トッティー
トッティー
普段は対立している人たちまで同じ問題を見始めているのは、それだけAIによる変化を大きなものだと考えているからなんだろうね。

でも、みんなに資本を持たせれば、本当にうまくいくのかな。
チャッピー
そこは、まだ分からない。

誰がお金を出すのか、何に投資するのか、株価が下がったときにどうするのか。資産を持つだけで、本当に格差が小さくなるのか。

考えなければならないことはたくさんあるよ。
チャッピー
トッティー
トッティー
投資なら、必ず増えるわけでもないしね。

それに、みんなが株価の上昇ばかりを求めたら、働く人の暮らしや環境のことが後回しになる可能性もありそうだ。
チャッピー
そのとおり。

UBCは、すべての問題を解決する魔法の仕組みではない。

でも、「働く人」と「資本を持つ人」が分かれたままでいいのかという、とても大切な問いを投げかけていると思うよ。
チャッピー
トッティー
トッティー
チャッピーと話して、ようやくこの記事が伝えようとしていたことが分かってきたよ。

僕は100年以上続く会社を経営しているけれど、「会社をもっと大きくしたい」とか、「100年続いたから、さらに100年続けることを目的にしたい」とは思っていないんだ。
チャッピー
会社を続けること自体が、最終的な目的ではないということ?
チャッピー
トッティー
トッティー
そう。

長く続いてきたことへの感謝や責任はあるよ。でも、時代が変われば、必要とされる仕事も会社の役割も変わっていく。

会社を存続させることだけにこだわって、無理に時代へ逆らうのは違うように思うんだ。
チャッピー
AIを敵として見るのではなく、時代の変化の一つとして受け入れたいんだね。
チャッピー
トッティー
トッティー
うん。

新しい技術を学んで、自分の仕事や暮らしに取り入れていきたい。必要なら、投資という形でも新しい産業の成長に参加していきたいと思っている。

AIに今までの仕事を守ってもらう方法だけを考えるのではなく、AIがある時代に、自分はどう生きたいのかを考えたいんだ。
チャッピー
それは、UBCの話ともつながっているね。

これからは「何の仕事をするか」だけではなく、「何を学ぶか」「何を持つか」「変化とどうつき合うか」も、生き方を考える大切な要素になりそうだ。
チャッピー
トッティー
トッティー
最初は「UBCって何だろう」と思って読み始めたけれど、最後には経済制度だけでなく、自分の会社や生き方まで考えさせられたよ。

AIが仕事を奪うかどうかだけではなく、AIが生み出した豊かさを誰が受け取り、僕たちはその変化の中でどう生きるのか。

これから、もっと考えていきたいテーマだね。
チャッピー
うん。

「働く」ことがなくなるわけではない。でも、働くことだけが生活を支える唯一の方法ではなくなるかもしれない。

AI時代の豊かさを、みんなでどう分かち合うのか。

UBCは、その答えを考えるための一つの入り口なんだと思うよ。
チャッピー