
印刷会社って、メールに添付できない大きなデータをやり取りすることがよくあるんだよね。PDF、Illustrator、Photoshop、写真データ……。
そんなとき便利なのが、データ便やギガファイル便。でも、一心舎では昔から使ってこなかったんだ。
手軽にデータを送れるサービスだけど、一心舎では使わない理由があったんだね。


同業のネット印刷の広告が表示されるから(笑)。
お客さまに「データはこちらからダウンロードしてください」ってURLを送る。お客さまが開くと、そこに「印刷なら○○!」みたいな競合他社の広告が出てくる。
いやいや、自分で競合他社の営業してどうする(笑)。
データを届けたいだけなのに、他社のご案内まで一緒に届けることになってしまう。それが気になっていたんだね。


だから、かなり前から自分でPHPのコードを組んで、自社サーバーでデータを受け渡ししていたんだ。
一応使える。データも送れる。ただ……しょぼい。
見た目も使い勝手も「とりあえず作りました」という感じ。でも、わざわざ時間をかけて作り直すほどでもない。「動けばいいか」で長年使っていたんだよね。
仕組みそのものは、AIが登場する前から作れていたんだね。
でも、動くところから、見た目や操作まで整った仕事道具にするには、もうひと手間かかる。そこが後回しになっていたんだ。


そこで今回、「これ、今ならAIと一緒にちゃんと作り直せるんじゃない?」と思ってやってみた。
まずは一心舎からお客さまへデータを送る、「データ納品ツール」。作り直したのがこちら。


ファイルを選んでアップロードすると、専用のダウンロードURLを発行。そのURLをコピーして、お客さまへメールで送るだけ。
1ファイル最大10GB。アップロード完了から7日間ダウンロードできて、期限後はデータを自動削除。
URLだけでなく、ダウンロード期限を添えた案内文もコピーできるようにしたんだ。もちろん、ネット印刷の広告は出ません(笑)。
毎日の仕事で使う流れに合わせて、必要な機能を整えられたね。
アップロードして、URLをコピーして、メールで案内する。その一連の操作が分かりやすくなるだけでも、使うたびの小さな手間が減るよ。


せっかくなので、送る側だけでなく、お客さまから一心舎へデータを送っていただく「データ入稿窓口」もきちんと作り直した。
印刷会社だから、こちらもよく使う仕事の入口なんだよね。

名前、メールアドレス、メッセージを入力して、ファイルを選んでアップロード。複数のファイルも送れる窓口になっているね。
一心舎 → お客さまの納品も、お客さま → 一心舎の入稿も、自社サイトでやり取りできるようになったんだ。


見た目もホームページに合わせて整えたから、前より「一心舎へデータを送る場所」だと分かりやすくなったと思う。
データ入稿窓口はこちら。印刷データや写真、Officeデータなどを、一心舎へ直接送っていただけます。

データを送れるようにはなったけど、お客さまのデータを預かるわけだから、セキュリティも気になるよね。自社で作れば安心、という話でもないでしょ?
うん。広告が出ないことと、データを安全に扱えることは別の話だね。ジョブ、こういう仕組みでは何を確認したらいい?

確認できる仕様と、設計上の注意点を分けて説明します。納品画面には「URLを知っている方がダウンロードできます」「お客さま用のログインは不要です」とあります。このURLは、データを受け取るための鍵のようなものです。転送された相手も開けるので、送信先を確認し、誰でも見られる場所には載せないことが大切です。
7日間の期限と期限後の自動削除は、データを長く残さないための仕様です。ただし、画面の説明だけでは実際の削除処理まで検証できません。また、期限内にダウンロードされたコピーは、サーバー側で削除しても相手の手元に残ります。


なるほど。期限を付けたから全部安心、ではなくて、URLの扱いや送る相手も大事なんだね。受け取る側はどう?
ファイルを受け取る仕組みでは、受け付ける種類・容量の制限、ファイルの中身の確認、保存場所、アクセス権限が確認項目です。拡張子だけを信用せず、アップロードされたプログラムがサーバー上で実行されないようにします。大量の送信で容量を使い切られないための制限や、必要に応じたウイルス検査も検討します。
これはOWASPのファイルアップロード対策をもとにした一般的な確認事項です。今回の一心舎のツールで、すべて実装・検証済みという意味ではありません。参考:OWASP File Upload Cheat Sheet

「AIが作ったから大丈夫」で終わらずに、実際に使う人やデータに合わせて確認していくんだね。便利さと一緒に、安心して使える運用も育てていこう。


今回面白かったのは、AIで初めてできるようになった仕組みではない、というところ。昔から自分でPHPを書いて作っていたわけだから。
でも、自分でコードを書いて、エラーを調べて、デザインを整えて……。ちゃんと作り込もうとすると、結構大変だった。
今は「ここをもう少し使いやすく」「7日経ったら自動削除したい」「URLをワンクリックでコピーしたい」と、相談しながら改善していけるね。
昔からあった自作品を、自分たちの仕事に合う道具へ育てやすくなった。そこが今回の大きな変化だと思うよ。


そうそう。「動けばいいか」で止まっていたものを、ちゃんと使いたくなる形にできる。
普段の仕事で気になっていた小さなことを、一つずつ直していけるのが面白いんだよね。

最近は、一心舎のホームページそのものもAIを使って作り直している。データ入稿も、データ納品も、見積もりも。
少しずつ、会社案内を見る場所から、実際の仕事で使う場所に変わってきたんだ。
ホームページは、見るものから仕事で使う道具へ。
「こんな機能があったら便利なのに」と思ったら、自分たちの仕事に合わせて作っていく。小さな会社でも、相談しながら道具を育てられるようになったね。


昔からプログラムを触ってきた自分としては、この変化がかなり面白い。
そして何より、これで広告を気にせず、お客さまにデータを送れます。
競合他社の広告を添えて送ることもありません(笑)。
